「果物」 | PEアジア


「果物」

ハワイの一番高齢なウクレレ奏者が来日した際、挨拶もかねて型通りの質問をインタビューアーが投げかけた。「日本に来て印象的なことは何ですか?」と言う質問に「日本の桃が大変おいしい」と答えたのであった。ウクレレとも、音楽とも、聴衆の反応とも、街の景観とも関係ない素朴な答えであったので、一瞬びっくりしたが、さすが年を重ね、人生を楽しんでいるヒトの答えだと感心もした。

最近確かに日本の果物がおいしくなった。子供の頃それほど好きでなかった果物も含め、今では驚くほどおいしい。スイカ、りんご、メロン、桃、梨、葡萄などおいしいと思う。ありふれた柿も。頂き物の宮崎のマンゴーもおいしかった。自分が年をとったため、子供の頃の味覚と違っているのかも知れない。田舎と都会の店では品質が違うのかもしれない。それでも理屈なくおいしい。

おいしい果物が市場にこれだけ出回るのは、品種改良などに営々として励まれた研究者や試験場の方々の努力、よい品種をいち早く試してノウハウを築き上げる生産者の方々の鋭い感性、市場の厳しい評価によるものであろうか。よいものが広くいきわたる幸せをかみ締めている。

 

家庭やオフィスの照明に発光ダイオード(LED)を光源に使った照明機器が注目されている。「10年間は交換不要」で割安という。60ワット白熱電球と比べると、同等品は14000円で値段は白熱電球の約10倍。寿命は4万時間で約10倍。消費電力は6.9ワット(東芝ライテック製)と小さい。

LED電球の製造では白熱電球や、蛍光灯の性能を左右する蓄積された製造ノウハウを使う必要はない。複数のLEDを組み合わせたモジュールをいかに効率よく量産できるかにかかっている。しかも、材料である白色LEDは国内外のLEDメーカーから入手し易い。従って、電球、蛍光灯の2強時代に老舗であったメーカー以外でも新規参入ができる状態になっている。

 

環境技術も広く普及してもらいたいと思う。技術の種を作るヒトの努力、育て上げるヒトの感性、厳しい市場の評価。是非、環境技術が普及し、こんなに便利で省エネ生活を送れるようになったと何年後かに思いたい。

「おかげで地球温暖化も克服できそうだ。アトム」と未来の御茶ノ水博士が言う。(L