「水の賢い利用方法」 | PEアジア


「水の賢い利用方法」

雨水を利用しようという動きが広がっている。公共施設だけでなく、個人宅でも。「雨水市民の会」の方の説明では「日本では量の確保がしやすく、条件に恵まれている。年間降雨量を1500ミリ、一戸建ての屋根の広さを60平方メートルとすれば、約90トンたまる計算」だという。私も雨水を庭の水まきに利用することから始めてみようかと思う。

 

水は賢く利用したい。

千葉市や川崎市の下水を高度処理してオーストラリアの鉄鉱石産地に輸出するという計画が進んでいると新聞で報じられた。日本国内で出る下水は処理済みベースで年間約140億トン。その約2割は公園の水遊びでも使えるレベルまで高度処理されているが、下水の再利用率は2007年度で1.5%に過ぎない。ほとんどが海や川に捨てられている。

この国土交通省の計画では日本に鉄鉱石を運ぶ船舶の帰り便に水を運んでもらうという案だ。船体の安定させるためのバラスト水として海水の代わりに下水処理水を注入する。その水はオーストラリア西部の鉄鉱石産地に送られ、鉄鉱石を洗ったり、粉塵が舞い上がらないようにしたりするために使用される。無理のない計画に見える。

 

水資源が世界的な偏在していることを考えると、雨が多い日本は水という資源が輸出できる「資源輸出国」になるかも知れない。高度処理した下水を輸出/利用するアイデアは随分前から聞いていたが、なかなか実現していない。今回は実験を通してまだ見えていない課題を克服していくとのこと、実現することを期待している。

 

水のLCA(ライフサイクルアセスメント)という分野にも注目してもらいたい。オーストラリアに運んだ後のバラスト水の水質の変化などが起きなければ、水の環境負荷は現地で調達する水よりも小さいものになるのではなかろうか。多分海水を淡水化して鉄鉱石の採掘現場で使うよりは経済的にも環境的に良いのではないかと期待できる。

 

ライフサイクルアセスメントは水の分野ではウォーターフットプリントとして注目を浴びている。水の供給、下水処理、及び機器のLCAだけでなく、水の最適な利用法をぜひLCAで検証したいものだと考えている。水を賢く利用していきたい。

下水の高度処理水の輸送プロジェクトのLCAモデルが頭の中に見えてきた。(C